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日記787


ここ数日、めんどうな書類に苦しめられていた。

人類学者の磯野真穂さんが以前どこかで、書類の苦手さと球技の苦手さを絡めて語っていたことを思い出す。もちろん冗談めかしてだけど、わたしも書類と球技が苦手なのでなんかわかる気がした。どちらも枠に収めないといけない。書類は属性、球技はボールを既定の枠内に収める。「コントロール」をめぐる攻防が根底にはある。

走りっぱなし、飛びっぱなし、投げっぱなし、そういうシンプルな競技ならむしろ得意かもしれない。ひとつのことをひとりでこなすだけなら人並みにできる。しかし集団でボールをまわすような競技はわけがわからない。社会性がないってことか……。

いや、ないわけがない。わたしも人間なので社会性はある。いちおうながら社会生活を営んでもいる。正確にいえばこうだ。みんなでボールをまわし合うタイプの社会性はない。ひとりで何かを淡々とこなすタイプの社会性はある。つまり社会性のタイプがちがう。その上で、自分なりの社会性はそれなりに発揮できている(と思う)。

書類はボールに似ている。きっちりパスできないとやり直しになる。どこ投げてんだよ、と。書きながら、すぐ怒るこわい先輩とキャッチボールしているような気分になる。どんな暴投も笑顔でフォローしてくれるやさしい先輩ならいいのに。なんて甘えた妄想を浮かべつつ、枠内にことばを収めていく。

いまさっき書き終えた。不備がありませんように。



手形。


5月9日(日)

きょうから夏。やたら暑かった。カラダが夏にナル。夏なんです。夏しました。2021年の夏は5月9日から、10月初旬までつづくと予想する。



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