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日記910


7月18日(月)

食べる気力がなく、空腹で過ごした。どうも食べることがむかしから負担だ。でも食べないと死ぬ。この間でいつも葛藤している。似たような板挟みはほかにもある。人間の群れを忌避する傾向があるけれど、群れなしには生きられない。地球環境が苦手だけれど、地球なしでも生きられない。地球に依存せざるをえない。あなたのいない世界には、わたしもいない。地球依存症かもしれない。

巷で「自然」と呼ばれる性向に反する。あまりに人間的すぎるのだろう。人間に向いてないのかなーと思っていた時期もあった。ちがうんだ。逆だと思う。人間味がありすぎていけない。空腹にもかかわらず、「食べるのめんどくさい」などと思うめんどくさい動物は人間くらいではないか。

しかし、食べていないとさすがにふらふらする。飲みものだけでは暑さをしのげない。明日はちゃんと食べよう。と思って、スーパーでほうれん草と千切りのキャベツを買った。そのあと、薬局でエビオス錠も買う。家の冷蔵庫にネギと豚のカシラがあった。これで炒めものをつくろう。カシラは固いから、煮物にしようかな。寝る前に、ご飯を仕掛けておく。

料理はたのしい。しかしこれが食べるたのしみとリンクしない。食事は苦痛だ。賽の河原で石を積むような感覚に陥る。気を紛らわすために、自宅では部屋中をうろつきながら食べる。年々、落ち着きがなくなっている。 

料理をする自分と食事をする自分が離ればなれなのだろう。食べる役の人格が不在なのだ。演じればよいのかもしれない。どういうわけか、つくる役は自然とできる。芸能人の食レポなどを真似して、食べる役を育てよう。それで案外かんたんに解決しそう。

総じて、自分に足りないものは演技なのだと思う。ロールプレイ。名前や肩書がいつまでたっても苦手だ。生まれてこの方、呼ばれ慣れない。しかし、そうも言っていられない。呼ばれたらその都度、ちゃんと演じなくては。あまり気張ってもどうかなーと思うが、食べる役ぐらいしっかりせいよ。死ぬから。 

 

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