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日記974


 

[フリッツ・]ラング『ニーベルンゲン クリームヒルトの復讐』――クリムト、[オーブリー・]ビアズリー、エイゼンシュテイン

 

幽霊のお祓い。かつて存在し、もはや非在のもの。私自身の気持ちとぴったり一致している感覚。
十三歳のときにルールを作った:白昼夢は見ないこと。
きわめつけの空想:回復不能な過去の回復。でも、幸福な将来をでっち上げて白昼夢を見ることができたなら……

 

 

スーザン・ソンタグ『こころは体につられて 上』(河出書房新社、p.261) より。年代はメモし忘れてわからない。とにかく12/22の記述。その日その日の日記を探す旅はもう今月でやめようと思う。つらい。たんにいま体調が悪いせいで鬱々としてやめたいだけなのかもしらんが、もういい……。やめます。来年からまた、やる気のないブログに戻ります。マイクを置いて、ふつうの女の子に戻ります。

しかし、とりあえず大晦日まではつづける。なんかもう、いっそこの世にも見切りをつけたいような気分だが、そこまでやめない。ふつう、人類は白昼夢を見ている。現世は夢。夜の夢も夢。ぜんぶ夢。その夢を上映してくれる心の幻灯機が擦り切れてくると、虚無感にとらわれる。いまの自分は幻灯機が故障気味なのだ。幻の出力を待ちたい。フィクションが足りない。フィクションがないと人間はなにもできない。


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