10月9日(日) 新宿から渋谷まで歩く。雨のなか、50分ほどかけて「RUBY ROOM」というライブハウスへ。初めて行く場所と思いこんでいたが、平成女学園の看板で記憶がよみがえった。ああ、ここか。なるほど。前に来たときも同じバンドを見た。もらすとしずむ。 このバンドと自分との関係をすこし整理しておきたい。そもそものきっかけはSNSのnoteだった。noteが始まって間もないころだったと思う。整備される前の、ほとんど空き地みたいな状態のとき。適当にあそんでいるおもしろそうな人を適当にフォローしていた。そのなかのひとつが「もらすとしずむ」だった。 noteの始まりは8年前(2014年4月)、もらすは結成7年だそうなので、たぶん最初期から見ている。なんとなく見ている。じつになんとなく。もらす側からしても、「こいつなんとなくいるなー」といった存在なのではないかと思う。 追っかけたいとか、ファンだからとか、それほどの熱意はない(申し訳ない!)。でも、イベントがあれば行く。なんとなく。よくわからないけれどなんか居着いてしまった、妖怪みたいなやつだと思ってもらいたい。座敷わらしとか、豆腐小僧とか、そういう無害な類の。 しかし「なんとなく」ながら、一方的にへんな縁を感じてもいる。というのも、もらすとしずむを知るより前に、主要メンバーである10さんのことは認識していたのだ。 それはnoteもまだ始まっていない、8年以上前。「残響塾」というサイトの文章をわたしは好んで読んでいた。「残響塾」はもうひとつ、残響レコードという音楽レーベルが運営するワークショップ的な何かの名前でもあり、10さんはこちらの関係者だった。 名前を同じくするふたつの「残響塾」は、たまたま名前が同じであるだけで(たぶん)縁もゆかりもない。文章の残響塾が好きなわたしにとって、残響レコードのほうはたいへん失礼ながら「じゃないほう」だった。とはいえ「これとこれは関係ないんだな」と詳細を確認した際、10さんの存在は視界に入っていた。「関係ない」と見切りをつけた側の人と、いずれ関係しまくることになるなんて、予想だにしない。 なんであれ、確認はだいじです。 まとめると、まずnote経由で「もらすとしずむ」なるバンドを知り、のちにそのメンバーである10さんが「じゃないほう残響塾」近辺の人だとわかって、ごく...