メモを消化したい。「なにをあるとみなし、なにをないとみなすか。人の世界認識はこれっきりではないか。ことばの運用の仕方も」とEvernoteにメモ書きが残っていた。でもなんだかわからない。いやわかるようなわからないような。詳しい話を聞きたい。5月8日のメモだった。すこし前の、自分の考えがもうわからない。 ひらめいたその日に書き始めないと忘れてしまう。それか、もっと詳細にメモをとらねば。宇宙の真理を逃したかもしれない。革命的なアイデアだったかも。他にもわからないメモがいくつかある。革命前夜で止まった時間。しかし、ただの思いつき以上のものはない。それがいかに革命的だったとしても。革命とは、思いつきで敢行されるものだと思う。 4月23日のメモに「駅の階段を全速力で駆け上がるとき、周囲からぎょっとされる感じちょっと好き」とあった。これはわかる。人がまばらな階段。コースの安全性を確認しつつ思いっきり息を吐いて、本気の1段飛ばしで駆け上がる。すると、すこしだけ目立つ。 あまり積極的に前へ出るタイプではない。むしろ余裕ぶっこいて最後方で俯瞰していたい。でも、このくらい、一瞬だけなら目立ちたい欲がある。瞬間的に全力を出して、何事もなかったかのようにすぐ戻る。歩行の時空間から、ひとりだけ全力疾走の時空間へ飛び、ふたたび歩行へと戻る。いわばタイムトリップ。時間旅行なのです。 他人の衣服に書いてある文字もメモする。「GREAT LONDON」と畑仕事をするおじいちゃんの帽子に書いてあった5月15日。背中に「光」、胸に「OWARI」と書いてある黒のTシャツを着ていた外国の方。腕に日本の国旗とインドネシアの国旗がプリントされていたから、インドネシアの方と推測されます。「光」と「OWARI」に挟まれるボディ。これは5月20日。 背中に筆文字で大きく「ごきげん」とあったTシャツのおじさん。黒地に白の文字。「ご、ごきげんなのですね……」と思いながらうしろを歩く。あれで不機嫌だったらおもしろい。ギャップ萌えだ。あるいは胸に「YOU ARE BEST」とあったおばあちゃん。ピンク地に、赤い文字だった。派手。あのTシャツもすばらしいものがあった。「イエス、アイアムベスト」と内心で応答しながらすれちがう。 ご老人は味わい深いTシャツを着ていることが多いように思います。「HAW...